前回の三角西港に続き、熊本の世界遺産を巡っていきたいと思います。本日は「万田坑」にやってきております。
万田坑に来たのは今回が初めてですが、レンガ造りの外観がとてもかっこいいです。
今回は、高校卒業から定年するまでなんと40年間も実際に炭鉱で働いていたという吉田さんと一緒に万田坑の魅力に迫ってみたいと思います。
まずはなんといっても、竪坑と呼ばれる炭鉱への穴が一番気になるとこです。こちらがその穴です。現在はコンクリートで塞がれていて、残念ながら地下を覗くことはできませんが、当時はここから270mも下に石炭を掘りに行っていたんですね。
もちろん施設は当時のまま、時が止まったかのように残されていますので、まるでラピュタの世界に迷い込んだかのような不思議な空間がひろがります。
坑内に潜るときはこの滑車に乗り込み、エレベーターの原理で下まで降りていきます。これに最大25名の炭鉱マンが乗っていたそうです。
先ほどの滑車2台が太いケーブルで繋げられ、片方が下にいる時はもう片方の滑車が上(地上)にある状態になる、非常にシンプルな構造で人や資材が運搬されていました。
そして、その滑車に繋がったケーブルは19mの高さを誇る櫓を経由して、この巻上機に伸びてきます。巻上機の大きさなんと4m。これまた当時のものがそのまま残っています。
ここが巻上機のコントロール室のような場所です。滑車の上げ下げスピードをコントロールするブレーキがあったり、現場とつながっている電話が置いてあったりします。
そして掘り起こした石炭はこのカートいっぱいにして運びだされます。1つを満杯にして約1トン。炭鉱マンは何人かでチームを組んで働くようで、このカートの数だけ給料がもらえる歩合制のような仕組みだったようです。
カートを満杯にした証として、この札を受け取って後で集計する仕組みです。
危険と隣合わせの炭鉱マンは給料もひときわ良かったそうで、平均的なサラリーマンの稼ぎの2倍はもらっていたそうです。やはり最前線で石炭を掘る人たちが一番稼げるらしい。
これが本物の石炭です。初めて触りました。石に比べるととても軽いです。
約550年前にこのあたりでこの黒い石が地表に顔を出しているのを地元の方が見つけて、燃やしてみるとびっくり、めっちゃ燃えるやんってことで石炭の発掘が始まったそうです。
炭鉱マンは全身真っ黒になりますからね、こちらのお風呂も残っています。
続いては「職場」といわれる修理やメンテナンス工場のような場所です。
なにやら備品や工具類がホコリをかぶったまま残されています。
まとめ
いかがでしたか万田坑。明治大正・昭和の日本における最大規模の石炭産出を誇る炭鉱として活躍した万田坑。当時の最新鋭の機械が迫力満点でオススメです。三角西港と合わせて日本の歴史を遡るツアーをしてみてはいかがでしょうか♪
次回もお楽しみに!