みなさんこんにちは!
川ちゃんこと川村です。
最近の川ちゃん
最近クライアントさんが、自社の商品の販路拡大の為に媒体に掲載していく方針を立てて、今後どうしていけば良いかの相談を受けました。
最近オウンドメディアが主流になって、自社で情報を発信するものから大きなニュースサイトのグノシーやから 個人が運営しているキュレーションサイト、ブログ、FBなど、数々のいわば専門的な媒体が主流になってきていると思います。
そう言えば、川ちゃんも若かりし頃一つの媒体を立ち上げたことがあります!
その誕生秘話を今日は紹介したいと思います。
今まで飲食店に20,000店舗飛び込み営業した経験があることをお話しましたが
こんなサービスの立ち上げを経験させて頂きました。
グルメクーポン
「グルメクーポン」という紙媒体で香川県の高松市で生まれました。
今から15年前になりますが、当時はホットペッパーが創刊され
全国にホットペッパー旋風が吹き荒れ、フリーペーパーがすごい勢いで成長していた時代
ホットペッパーはとにかく女性をターゲットに地域の飲食店、美容室、エステ店などを掲載して
無料の冊子をコンビニ、書店、スーパー等いたるところに設置して莫大な資金力でどんどん成長してきた媒体です。
私たちはいかに巨大企業リクルートに立ち向かえるか?
そればかり考えていた毎日でした。
そこで生み出された紙媒体がフリーペーパー「グルメクーポン」
リクルートに対して「グルメクーポン」はまさに隙間産業。
コンセプトは地元の食材を扱ったお店を厳選して掲載して
出張や観光でその土地に来た人をターゲットにしました。
最初の創刊時は1つのホテルに対し20店舗の飲食店を掲載しスタートしました!
しかし、結果は・・・。
1ヶ月に約1000部ぐらい手にとってもらえましたが、1店舗に20件ぐらいクーポン利用
があってその他のお店は0件でした。。。
惨敗です。
当時立ち上げの部署でしたので、当然スタッフもいなくて、営業から編集、校正集金まで全部2人でやらないといけません。
結局創刊までたどり着くのに営業2ヶ月の期間を要しトライアンドエラーを繰り返していました。
創刊時の問題点
何が悪かったかと言うと
・冊子の設置場所がホテルのフロントの隅の方に置かれていた。
ホテル専用の媒体を無料でしかも綺麗にカラーで作っているから当然私達は ホテルが積極的に配布してくれてるものだと勘違いしていたのです。
当然ホテルの支配人などには話をしてかなり面白いと納得してこの媒体は生まれました。
しかし、現場では必ずと言っていいほどお客様からおいしいものを食べたいから どこかいいところはないか?
と聞かれた時フロントでは自分がおいしいと思っている 店など、確実にいいところしか紹介していませんでした。
または、ホテルのフロントのメンバーが自作した独自の飲食店マップを作っている ところがほとんどです。
なかなか私たちが作った媒体がまだ認知されていないのと、信用がまだなかった というところが敗因でした。
・ホテル側に冊子を配ることのメリットがなかった。
単にホテルの周辺の飲食店マップを綺麗にカラーで作っているだけだったので、 積極的に配ってはいなかったのです。しかも紹介する側が知らない店が掲載されているので後でお客様からのクレームになればいけないということもあろうかと思います。
・掲載しているお店の選択肢が少ない
20店舗しかなかったので、お客様のニーズにあったお店が少なすぎた。
焼肉店は1店舗しかなかったし、すし屋も1店舗だけ。
居酒屋が15店舗ぐらいあって、ほぼ和食店舗。これではお客様の期待に答える
情報量ではなかったのです。
上記3点を改善するために
・とにかく設置数を上げる
1ホテルではインフラ的に数が足りない→30ホテルに増設
また、駅、観光地に設置することで観光客や出張の方はもちろん、タクシーの運転手も手にとって見てもらえるようになりました。
ホテルのメリットを出すためにホテル30施設の紹介欄を1面に出してアピールしました。
・掲載店舗数を上げる
20の飲食店では選択肢が少ない→45店舗に増設し、カテゴリも幅広く和洋中織り交ぜました。
ここからが正念場
一度失敗した媒体に対してクライアント(飲食店)は納得してくれるか?
掲載する店舗も厳選しないとホテルの信用にも関わる。
とにかく地元食材を扱っているお店に飛び込みまくりました。
訪問時間は2時~5時の3時間。
この時間しか飲食店の方はほぼいません。
しかも仕込み中とあってまともに話もしてくれない店がほとんど
いかに短時間で話をするかと言うことを考えていました。
ドブ板営業の甲斐あって無事設置数、掲載店舗数も増加
1ヶ月間営業しまくって第2号を無事発刊することになりました。
ここから快進撃が始まりました。
夜の繁華街には「グルメクーポン」を手にとってどこの店に行こうか? という出張や観光の人で溢れました。
ここからはもうこっちのもの!
クライアントも増やす新規営業に行くと あーこの媒体知ってる、よくこのクーポン持ってうちのお店にも来るのよ。
掲載してないのに持ってくるもんだから、びっくりしてたのよ!
こんな声が聞こえるようになりました。
媒体価値を上げるために掲載店舗数も限定して1エリア60件のお店しか掲載しませんでした。
ホテルの数も限界があるし、泊まりに来る人も限界があります。
なので、1エリアに対して約40件のホテルと60件の飲食店でちょうどいいぐらいの掲載数になるのです。
掲載店舗は全店舗年間契約。掲載料もホットペッパーの値段の約3分の一ぐらいだったので
媒体としても掲載店舗からしても負担の少なくホテル側も自社のアピールになるしwine-wineの関係が構築されました。
1年ぐらいたつと10店舗は掲載待ちというぐらい人気の媒体になったのです。
このビジネスモデルを全国に広めようと、先ずは四国から制覇して行ったのです。
今では類似媒体が全国いたるところで見かけます。
それを見るたびに、グルメクーポンを立ち上げた苦労が蘇ります。
成功した点
ターゲットがかなり明確だった事。
利益をそこまで追求せずに、長期的に安定する方向に持って行った事。
とにかく手に持って歩くので持ち歩きやすく見やすいを追求して作ったこと。
掲載店舗を厳選した事によりブランド価値が生まれた。
まとめ
いろいろ書きましたが、今のクライアント様も
新商品を出す際 どのように新商品を世に広めるか?
いくらで?
競合他社との差別化は?
等などいろんな課題に悩まれていると思います。
簡単なことなんですが意外にできてないことが多いです。
商品ページを作る際、忙しさにかまけて、つい、ただ出すだけになりがちですが 競合分析を怠らず、しっかりした販売プランを立てることをお勧めします。